老朽化や自然災害により、マンションの最上階だけではなく、それより下の階でも雨漏りが発生することがあります。もし「雨漏りかもしれない」と思ったら、慌てず適切な対処をすることが重要です。マンションで雨漏りが発生した場合、どのような対応を取れば良いのでしょうか。

本記事ではマンションで発生する雨漏りの原因や必要な対応、費用負担などについて分かりやすく解説します。雨漏りは放置すると深刻な被害をもたらす可能性があるため、すぐに対処することが重要です。雨漏りが発生してお困りの方、雨漏りを疑っている方は、ぜひ本記事を参考にしてみてください。

【この記事で分かること】

  • マンションの雨漏りの原因は屋上やベランダ、外壁、サッシ・窓枠の劣化や破損、施工不良、人的ミスなどさまざま。
  • 発生した場合は、発生箇所を特定し、写真・動画を撮影した上で応急処置を行って、管理会社やオーナー、管理組合に連絡が必要。
  • 修理費用の負担はマンションの形態や発生原因によって異なる。

マンションで発生する雨漏りの原因は?

なぜマンションで雨漏りが発生するのでしょうか。以下で代表的な原因を6つご紹介します。

屋上やベランダの劣化・破損

マンションで発生する雨漏りの主な原因の一つは、屋上やベランダの劣化・破損です。マンションの屋上やベランダには、雨水などの浸入を防ぐために防水層として防水シートやFRP、ウレタン樹脂などが施工されています。

しかし、築年数がたち紫外線などのダメージを受け続けて、防水シートが劣化したり塗膜が剥がれたりすると、そこから雨水が浸入して、雨漏りが起こってしまうのです。

屋上の劣化・破損が原因の雨漏りは最上階で起こりやすいですが、ベランダに原因がある場合、階層に関係なく雨漏りが起こります。

屋上・ベランダの排水溝の詰まり

屋上・ベランダの排水溝の詰まりも、マンションで雨漏りが発生する原因です。屋上やベランダの掃除が行き届いておらず、排水溝にごみが蓄積すると、水が正常に流れません。

その結果、行き場をなくした雨水が建物内部に入り込み、雨漏りが起こることもあります。また雨水が滞留し続けると、防水層の劣化につながる可能性もあるため、注意が必要です。

外壁の劣化・破損

外壁の劣化・破損も、雨漏りが発生する原因の一つです。日々紫外線や風雨にさらされている外壁は、経年劣化によりひび割れが生じることがあります。ひび割れから雨水が浸入すると、天井や壁に染み込み、染みができてしまいます。

目に見えないようなわずかな隙間でも、雨水が浸入するリスクがあるため、注意が必要です。また雨水の浸入に気付かずに放置すると、内部のコンクリートを劣化させる恐れもあります。

浸入口から入り込んだ雨水は、内部を伝って他の箇所に漏れ出てくることがあるため、雨が降っていない日に時間差で天井や壁に染みができることもあります。

サッシ・窓枠の劣化

サッシや窓枠の劣化によって、マンションで雨漏りが発生することもあります。サッシや窓枠の周辺は、コーキング材を使用して外壁との隙間が埋められています。そのため、このコーキング材が劣化し、ひび割れや隙間が生じると、そこから雨水が浸入するリスクが高いです。

一般的にコーキング材の耐用年数は10年程度とされています。10年以上補修を行っていない場合は、注意しましょう。また、経年劣化や自然災害により、サッシや窓枠が歪んでしまうことで隙間ができ、そこから雨漏りが起こる他、サッシのドレン穴が詰まることで、内部に雨水が留まり、そこから水が漏れ出ることもあります。

施工不良

施工不良によって、サッシや窓枠の周辺に隙間があったり、屋上やベランダが適切な勾配になっていなかったりすると、雨漏りが起こることがあります。

このケースは、経年劣化の可能性が低い新築や築浅のマンションで起こりやすいです。通常の雨では問題が発生しなくても、強風や豪雨の場合は雨水が溢れ出すことがあります。

また、共用部の施工不良も、各部屋に雨漏りを起こすリスクがあります。例えば、エレベーターシャフト(エレベーターが通る縦の空間)の防水処理が適切に行われていない場合、複数階で雨漏りが発生するかもしれません。新築や築浅のマンションで、雨漏りが起きた場合は、施工不良を疑ってみましょう。

居住者や管理会社の人的ミス

居住者や管理会社、オーナー、管理組合などの人的ミスによって、雨漏りが起こることがあります。例えば、自室の窓を開けたまま外出し、大雨が降ると雨水が室内に浸入し、結果として下の部屋の天井や壁に雨漏りが生じることがあります。

このようなケースでは、雨漏りの原因を作った人の過失と見なされるのが一般的です。自分の過失の場合、責任を問われる可能性があるため、注意が必要です。

雨漏りと間違えやすいマンションで起こるトラブル

築年数やマンションの階数にかかわらず、マンションでは雨漏りが起こるリスクがあります。ただし、雨漏りのように思える場合でも、漏水が原因の可能性も残されています。

よくあるのが、天井と上階の床の隙間にある給排水管からの漏水です。経年によって給排水管が劣化し、つなぎ目に隙間ができると、そこから水漏れが発生して、天井から水が滴ったり染みができたりしてしまうことがあります。

また、上階の居住者がお風呂を出しっぱなしにして溢れさせたり、トイレを詰まらせたりしたことで、下の階に水漏れが起こるケースも少なくありません。ご自身の部屋でこのようなトラブルを起こすと、下の階に水漏れ被害が発生するため、注意が必要です。

すぐに対応を!マンションで雨漏りが起きたときにやるべきこと

マンションで雨漏りが発生した際は、落ち着いて適切な対処を行うことが重要です。ここからは、マンションで雨漏りが起きた際に行うべき対応を解説します。

雨水の浸入箇所を特定する

マンションで雨漏りが発生したら、まず雨水が室内のどこから浸入しているかを特定しましょう。

本格的な原因の特定は、修理の前に行われますが、ある程度浸入箇所を特定しておくと、その後の対応がスムーズに行えます。修理までの期間を短縮するためにも、目視だけでなく手で触って湿り気を確認するなどして、浸入箇所を探してみましょう。

例えば天井に雨漏りの染みがある場合、上階や屋上に問題がある可能性が高いです。また、サッシや窓枠周辺に雨漏りが起きている場合は、コーキング材の劣化や隙間の発生の可能性があります。

写真・動画を撮影する

雨漏りが発生したら、水気を拭き取ったり周辺を片付けたりする前に、写真や動画を撮影しておきましょう。

写真や動画は、雨漏りが起きた証拠になります。床や家財が雨水で濡れた状態や、壁紙が剥がれた状態などを証拠に残しておくことで、修理の際の原因特定や責任の所在の確認、保険請求の際などに役立ちます。写真を撮影する際は、以下のポイントを意識しましょう。

  • 雨漏りが発生した箇所をアップで撮影する
  • どこで発生したか分かるように部屋全体の写真を引きで撮影する
  • 被害の進行状況を記録するために、時間を空けて同じ角度から複数回撮影する

応急処置をする

写真や動画を撮影したら、応急処置を行いましょう。雨漏りが発生した場合、放置していても状況が改善されることはありません。それどころか、内部に雨水が滞留したり、他の箇所に流れたりして、被害がさらに拡大する恐れがあります。

天井から水滴が垂れている場合は、下にビニールシートや吸水シートを敷いた上で、バケツを置いて水滴を受け止め、床が濡れるのを防ぎましょう。バケツから水が溢れないように、定期的に水を捨てるようにしてください。

天井の広範囲にわたって雨漏りが発生している場合や、下に大きな家具があって動かせない場合は、筒状にしたビニールシートを天井に貼り付け、ろうと状にしてバケツに流れるようにすることで、床への被害を抑えることができます。

サッシや窓枠周辺から雨漏りがある場合は、吸水シートを敷き、定期的に交換します。壁から水が漏れ出ている場合も、吸水シートの活用がおすすめです。

また、雨漏りが起きている箇所の近くにある家具や家電は、できる限り移動させておきましょう。特に家電は故障や漏電のリスクがあるため、乾いた手でコンセントを抜き、移動させてください。

管理会社・オーナー・管理組合に連絡する

応急処置を行ったら、速やかに管理会社やオーナーに連絡し、雨漏りが起きている事実を伝えます。賃貸マンションの場合は管理会社やオーナー、分譲マンションの場合は管理会社や管理組合に連絡するのが一般的です。

連絡の際には、いつ、どのような状況で雨漏りが発生し、どのような応急処置を行ったのかを伝え、その後の対応を仰ぎましょう。口頭では状況がしっかり伝わらないので、後ほど撮影した写真や動画を見せるようにしましょう。

マンションで発生した雨漏りの修理費用は誰が負担するの?

マンションで雨漏りが発生した場合の費用負担は、賃貸マンションなのか分譲マンションなのか、またどのような原因で発生したのかによって異なります。

賃貸マンションと分譲マンションそれぞれの場合について、修理費用の負担の仕組みを詳しく見ていきましょう。

賃貸マンションの場合

賃貸マンションで、老朽化や自然災害によって雨漏りが発生した場合、原則オーナーが修理費用を負担することになります。ただし、具体的な費用負担の範囲などは契約内容によって異なるため、契約書を確認しておきましょう。雨漏りの発生に備えて、免責事項が契約書に含まれていることもあります。

居住者の過失により雨漏りが発生した場合は、過失を犯した居住者が負担するのが一般的です。契約内容にもよりますが、内装に被害が出たにもかかわらず、その事実を隠したり相談なく修繕したりすると、契約違反に該当するケースがあるため、注意が必要です。

施工不良で雨漏りが発生した場合は、施工会社が責任を負い、基本的に修理費も負担します。

分譲マンションの場合

分譲マンションで施工不良が原因の雨漏りが起きた場合は、賃貸マンション同様施工会社が費用を負担するのが一般的です。

ただし、その他の原因の場合は、共用部分なのか専有部分なのかによって、誰が負担するかが変わってきます。

共用部分

共用部分で発生した場合は、管理組合で負担するのが一般的です。例えば屋上の防水層の劣化や外壁の劣化は、このケースに該当します。なお、各部屋のバルコニーは共用部分に該当するため、管理組合の負担になります。

専有部分

分譲マンションの専有部分で発生した雨漏りの修理費用を負担するのは、各部屋の所有者になります。

契約内容によって異なりますが、自然災害によって専有部分に雨漏りが発生した場合には、その部屋の所有者が加入している火災保険や地震保険で補償される場合があります。念のため、ご自身が加入している保険の契約内容を確認しましょう。

専有部分で他の部屋の居住者の過失により雨漏りが発生した場合も、原因を発生させた部屋の居住者が費用を負担します。他の部屋に損害が出た場合、加入している保険に「個人賠償責任保険」が付帯していれば、利用できる可能性があります。

漏水の場合

賃貸マンションでも分譲マンションでも、居住者の過失によって漏水が起きた場合、居住者が修理費用を負担するのが一般的です。

この場合、他の部屋に生じた被害についても、過失を起こした居住者が修理費を負担する必要があります。ただし、加入している保険に「個人賠償責任保険」が付帯していれば、他の部屋で発生した損害補償に保険が適用されるケースもあります。

配管などの経年劣化によって起きた漏水は、管理組合が修理費用を負担するのが一般的です。ただし、経年劣化による漏水でも、管理組合への相談なく、業者を呼んで修理した場合は、居住者が費用を負担する場合もあるので注意しましょう。

マンションで雨漏りが起きたら落ち着いて対処しよう

マンションでは最上階だけでなく、下の階の部屋にも雨漏りが起こるリスクがあります。原因に応じた修理が必要ですが、賃貸マンションなのか分譲マンションなのかや、雨漏りが発生した原因によって責任の所在が異なるため、状況に応じた適切な対応が必要です。

いずれにしろ放置していると被害が拡大するリスクがあるので、写真や動画を撮影した上で、応急処置を行い、被害を最小限に抑えられるよう対処しましょう。

神奈川・東京・大阪・兵庫でマンションの雨漏りにお困りの方は、「雨漏りねっと」にお任せください。緊急時の対応も行っており、原因を徹底的に調査して、本当に修繕が必要な箇所だけをご提案します。

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