
自宅で雨漏りが発生したときに「修理だけで済ませるべきか、ついでにリフォームもした方がよいのか」と悩む方もいらっしゃるのではないでしょうか。どちらを選ぶべきかは状況によって異なりますが、自宅の築年数や状態によっては、雨漏りの修理と同時にリフォームを検討するとよいでしょう。
本記事では、雨漏りの修理とリフォームを同時に行うメリットをはじめ、費用相場や工事内容、注意点などについて解説します。雨漏りと住まいの老朽化の両方にお悩みの方は、ぜひ参考にしてください。
【この記事で分かること】
- 雨漏り修理とリフォームをまとめて行うと足場代を抑えられる
- 雨漏り修理とリフォームの費用は、場所や工事内容によって大きな幅がある
- 雨漏りの原因やリフォームの内容によっては、保険や補助金を利用可能
雨漏り修理とリフォームを同時に行うメリット

雨漏りの修理と住宅リフォームを同時に行うことで、さまざまなメリットがあります。ここからは主なメリットを2つ、ご紹介します。
足場代を抑えられる
雨漏り修理とリフォームを同時に行うと、別々に工事した場合よりも足場代を抑えられます。足場は工事ごとに設置・解体が必要なため、雨漏り修理とリフォームを別々に行うと、2回分の足場代が必要です。
一方、修理とリフォームをまとめて行えば、1回分の足場代だけで済みます。足場代は家の規模にもよりますが、おおむね15万~20万円が相場です。一回にまとめれば施工費用を抑えられるでしょう。
住まいを長持ちさせられる
雨漏りの修理とリフォームを同時に行うと、住まいを長持ちさせられる点もメリットの一つです。雨漏りの原因は多岐にわたりますが、多くは経年劣化によるものです。そのため雨漏りしている箇所だけ部分的に修理しても、同じような原因で他の場所から雨漏りしてくる可能性は十分にあり得ます。
雨漏りの修理と同時に、劣化が進んでいる場所をリフォームすれば、新たな雨漏りが起こるリスクが軽減され、住まいを長持ちさせられるでしょう。
【場所別】雨漏り修理・リフォームの費用相場と工事内容

雨漏り修理とリフォームを同時に行った場合にかかる費用は、工事内容や施工場所によって異なります。ここからは場所ごとに修理・リフォームを行った際の費用相場と主な工事内容をご紹介します。
屋根の雨漏り修理&リフォームの場合
屋根で雨漏り修理とリフォームを同時に行う場合の費用相場は、以下の通りです。
- カバー工法:50万~100万円
- 葺(ふ)き替え:60円~150万円
- 漆喰工事:20万~55万円
カバー工法とは、既存の屋根材の上に新しい屋根材を重ねる工法で、重ね葺きとも呼ばれています。既存屋根の撤去をしないので工期を短縮でき、費用も抑えられる点が特徴です。ただし、既存の屋根の上に重ねて施工するため、屋根の重量が大幅に増加します。建物の耐荷重性が低い場合は施工できない可能性がある他、建物への負担も大きくなるため注意が必要です。
一方の葺き替えは、既存の屋根材を撤去し、新たな屋根材を設置する工法です。古い屋根材を撤去する際、下地の部分まで点検・修繕するため、屋根自体の耐久性がアップします。ただし、解体費用や廃材の処分費用がかかるので、カバー工法より費用が高くなりやすい傾向にあります。
カバー工法と葺き替え共に価格帯が広いのは、屋根材の種類によって費用に差が出るためです。一般的なスレート屋根であれば比較的費用は安くなりますが、ガルバリウム鋼板や瓦屋根の場合は、家の規模が同じでも費用がかさみやすい傾向にあります。
なお、瓦屋根の場合は屋根の平らな部分と、屋根の頂上にある水平な部分・棟部(むねぶ)の間に使用する、漆喰の工事も必要になります。漆喰工事の費用相場は、おおよそ20万~55万円です。
外壁の雨漏り修理&リフォームの場合
外壁で雨漏り修理とリフォームを同時に行う場合の費用相場は、以下の通りです。
- カバー工法:120万~220万円
- 外壁張り替え:150万~300万円
外壁のカバー工法とは、既存の壁材の上から新しい壁材を重ねる工法です。屋根の場合と同じく、既存の壁材を撤去・処分しなくてよい分、コストは張り替えよりも抑えられる傾向にあります。
一方で外壁張り替えは、既存の壁材を撤去・処分した上で新しい壁材を取り付けるため、費用は割高になります。
なお、同じ工法でも外壁材の素材によって費用は大きく変動するため、詳しい費用を知りたい場合は業者に見積もりを作成してもらいましょう。
ベランダ・バルコニーの雨漏り修理&リフォームの場合
ベランダやバルコニーで雨漏り修理とリフォームを同時に行う場合の費用相場は、以下の通りです。
- 防水工事:5万~30万円
- 笠木の交換:5万~30万円
- ベランダの交換:20万~100万円
- バルコニーへの屋根の取り付け:7万~20万円
ベランダやバルコニーからの雨漏りは防水が劣化している可能性が高いため、FRP(繊維強化プラスチック)やウレタンなどを用いた防水工事が行われるのが一般的です。防水工事の費用は工法によって異なり、ウレタン防水は他の工法よりもやや費用が高くなる傾向にあります。
防水機能だけではなく笠木(腰壁の上部に設置されている部材)が劣化している場合は、交換が必要になることもあります。特に雨漏りするほど劣化が激しい場合は下地の補修も行うため、コストがかさみやすいことを認識しておきましょう。
ベランダ全体が劣化している場合は、部分リフォームではなく丸ごとの交換を検討してください。費用はベランダの大きさの他、素材によっても異なり、アルミ製の場合はスチール製よりも高くなりやすいです。また屋根のないバルコニーの場合は、今後の雨漏りリスクの予防として屋根の新設を検討してもよいでしょう。
雨漏り修理&内装リフォームを行う場合
雨漏り修理と併せて、雨漏りによって生じた室内の被害を修復する内装リフォームを同時に行う場合の費用相場は、以下の通りです。
- クロスの張り替え:4万~15万円
- 天井板の張り替え:8万~20万円
- 床材のカバー工法(8畳):8万~18万円
- 床材の張り替え(8畳):10万~20万円
これらの内装リフォーム費用に、雨漏りの修理費用を加えることで、おおよその相場を把握できます。雨漏りの修理費用は場所や原因によって異なり、軽度の修繕であれば数万円程度で済む場合もありますが、重度の場合は100万円を超えることもあります。
雨漏り修理とリフォームを同時に行う場合の注意点
雨漏り修理とリフォームを同時に行う場合に、気を付けるべきポイントは3つあります。
- 雨漏り調査を必ず行う
- 塗装だけでは雨漏りは直らない
- 内装リフォームを同時に行う場合の注意点
ここではそれぞれのポイントについて詳しく解説します。
1. 雨漏り調査を必ず行う
雨漏りの修理を行う際は、事前に必ず雨漏り調査を実施し、原因を特定することが大切です。原因が分からないまま修理を進めると「修繕したのに雨漏りが再発した」「他の場所から雨漏りするようになった」といったトラブルが発生するリスクが高くなります。
なお、雨漏り調査には目視での調査と、散水や赤外線サーモグラフィなどを使って実施する調査の2種類があります。目視での調査は無料で行ってもらえるケースも多いため、専門業者に確認しましょう。
ただし、雨漏りの原因は見えるところにあるとは限らず、目視だけではどこからどのように雨漏りしているのか判断が付かない場合があります。その場合は本格的な調査を依頼し、雨漏りの全ての原因を特定しなければなりません。
2. 塗装だけでは雨漏りは直らない
塗装をしただけでは、雨漏りの根本的な解決にはなりません。塗装には雨水の浸入を防ぐ働きがありますが、カバーできるのは屋根や外壁の表面のみで、内側の被害までは解消できないためです。
特に雨漏りの被害が天井や外壁の内側にまで広がっている場合、下地や構造体までダメージが及んでいる可能性が高いです。塗装はあくまで雨漏りの予防策であり、修繕・修復にはならないことを覚えておきましょう。
3. 雨漏りの原因を特定してから内装リフォームをする
雨漏り修理と内装リフォームを同時に行う場合は、雨漏りの修繕を徹底的に行うことが大切です。雨漏り修理が不十分な状態で内装リフォームを行うと、雨漏りが再発し、せっかくリフォームしたクロスや床材の状態が再度悪化してしまう可能性があります。
リフォームの二度手間にならないよう、雨漏りの原因をしっかり特定し、適切な修理を行ってから内装工事に着手しましょう。
雨漏りの修理・リフォームに火災保険や補助金は使える? 適用条件をチェック
雨漏りの修理・リフォーム費用をできるだけ抑えたい方にとって、火災保険や補助金が使えるかどうかは気になるポイントでしょう。結論から述べると、雨漏りの原因やリフォームの内容によっては、火災保険や補助金を活用できる可能性があります。
ここからは雨漏りの修理・リフォームをする際に、火災保険や補助金を適用できる条件について解説します。
火災保険の適用条件
雨漏り修理に火災保険が適用されるのは、雨漏りの原因が自然災害による場合です。例えば、台風や竜巻の影響で雨どいが壊れたり、積もった雪の重みで屋根が破損したりしたケースなどが、火災保険の対象となります。
ただし、同じ自然災害でも、地震による被害は火災保険の適用対象外となるため注意が必要です。火災保険とセットで地震保険に入ることで、地震による雨漏り被害の修理費の一部を補填してもらえます。なお、火災保険・地震保険のいずれも経年劣化や人的被害は補償の対象にはなりません。
また雨漏りのきっかけが自然災害にあったとしても、その前に経年劣化を放置していたと見なされる場合は、適用対象外となる場合もあります。
火災保険や地震保険を使って雨漏り修理の費用を補填したい場合は、被害があった日(自然災害が起こった日)から3年以内に、被害状況が分かる写真などを添えて保険会社に請求する必要があります(※)。3年を超えると請求権が失われ、保険金を受け取れなくなるため、早めに手続きを開始しましょう。
※参考:e-Gov法令検索.「保険法」.“第九十五条”
補助金・助成金の適用条件
雨漏りの修理だけを対象とした補助金や助成金はありません。ただし、雨漏り修理とあわせて行うリフォーム工事については、国や自治体の補助金・助成金を利用できるケースがあります。
例えば、外壁や屋根のリフォームを行う際に断熱改修を実施したり、窓からの雨漏り対策として断熱性の高い内窓に交換したりした場合は、国が実施している子育てグリーン住宅支援事業という補助金制度の対象になる可能性があります。
また各地方自治体でも独自のリフォーム補助金・助成金制度を設けているところがあるため、お住まいの自治体に問い合わせてみましょう。
適用条件は制度ごとに大きく異なるため、国や地域の補助金制度に詳しいリフォーム会社からアドバイスを受けるのもおすすめです。
雨漏り修理やリフォームはどこに頼む?依頼先を選ぶポイント
雨漏り修理とリフォーム工事を行うに当たって、修理業者に頼むべきか、リフォーム会社に依頼するべきか悩む方は多いでしょう。どちらに依頼するべきかは、同時に行うリフォームの内容によって異なります。
屋根や外壁のリフォームであれば、雨漏りの修繕に特化した修理業者に依頼した方が、専門性の高い技術・サービスを期待できます。ただし、雨漏りとは直接関係のない内装工事は専門外であるケースもあり、同時施工を断られることも少なくありません。その場合、内装リフォームに特化したリフォーム会社に依頼した方が手間やコストを省ける可能性があります。
以上の点から、修理業者とリフォーム会社のどちらを選ぶか迷ったときは、ご自身が希望するリフォームの内容を基準に検討してみることをおすすめします。
雨漏り修理を依頼する際は必要に応じてリフォームの同時実施も検討しよう
雨漏りが発生している住まいは、該当箇所だけではなく、住宅全体の劣化が進んでいる可能性があります。雨漏り修理とリフォームを別々に行うとコストがかさみやすいため、家の老朽化が進んでいる場合は雨漏り修理とセットでのリフォームも検討するのもよいでしょう。
なお、修理業者とリフォーム会社それぞれで対応範囲や得意分野が異なるため、修理の内容やリフォームに関する要望に応じて適切な業者を選ぶことが大切です。
雨漏りねっとでは、雨漏り調査で原因を徹底的に調べた上で、必要な修理を無駄なく実施します。また運営会社である神奈川県住宅設備協同組合は、リフォーム工事や住宅設備、屋根・外壁塗装工事、内装工事全般まで幅広いサービスを提供しているため「雨漏りと一緒にリフォームも検討したい」というニーズにも対応できます。「雨漏りだけではなく家全体の老朽化が気になる」という方は、ぜひ雨漏りねっとまでお気軽にご相談ください。